PL-88FS (PIONEER) 1981年 ローディング修理編。

以前紹介したパイオニア製のフルオートレコードプレヤーです。　

本機の特徴は、フロントローディングタイプで、カートリッジにセンサーが搭載（デュアルセンサー）されていてレコードの無録音部分を感知し、設定された順序にプログラム再生することができる機能を持っています。MCカートリッジタイプなのでアナログレコードの繊細な音の再生をしてくれ、筐体もかなり頑丈で振動にも強いく普段聞くメインのアナログプレヤーです。　

CDPlyarのようなランダムアクセスも可能で当時はこの機能をもっているフルサイズのプレーヤーは本機のみだったと思います。

ここ数年はオーブンボタンを押してもローディングがなかなか始まらず、途中から手動で引き出していました。さすがに我慢が出来なくなりローディングの補強（グリス塗り）にチャレンジしました。

本機の天板は厚く重たいスチール製です。

内部はこのように複雑な配線だらけの構造。

正直ローディング機構の場所が判らない為にまずは右側からバラしていきます。基板のコネクター類を外していきます。（正面右側）　

コネクター類が多すぎてマーカーして外さないと後で元に戻すのが大変でした。どうも基板を外して行く途中で気がつきましたがこちら側（右側）はなさそう。　

次に正面のパネルを外してみます。　

ローディング機構がなんとなくわかってきました。　

ターンテーブルを外しにかかります。　

上部のプラスチックのカバーも外します。

ローディング部分です。正面左側奥でした。ベルトが劣化しているのはわかります。　

ベルトを交換し、硬化したグリスを取り除き後にCURE555で洗浄しグリスを塗り直しました。ここまでの作業に3時間。結構かかります。　

完全な元のローディングにはなりませがOPENボタンを押すと自立ローディングできるようになりました。　

Lossres音源やHi-res音源を聞く機会が増えましたがアナログの暖かく繊細な音楽もまたいいものです。

関連記事
PL-88FS (PIONEER) 1981年
PL-88FS (PIONNER)1981年　ジャンク購入編
Pioneer PL-X7_レコードプレヤー（Pioneer） ドライブベルト交換編
Pioneer ターンテーブル(PL-X9) (PIONEER) 1982年頃
レコードプレーヤー PL-X7とPL-X9 (Pioneer) 1982年

コメント 2

PL-88F(S)は僕の初の愛機でした。オーディオアクセサリー誌のこのクラスのアナログプレーヤーランキング第一位だったので選びました。PC-41MCの音は爽やかで素晴らしいものでした。ただし弱点があって、ターンテーブルをトレイからフローティングしているゴムブッシュが経年で壊れてしまいます。ですので、なるべくターンテーブルの脱着はしない方が良いでしょう。我が家ではPL-44FSがまだ健在です。
by Radyr7375 (2019-10-10 14:23) 

たしかにPN-41MCの音はピアノやバイオリンの音をいい感じで再現してくれます。ご指摘のとおりローディングテーブルと本体を固定しているゴムブッシュは経年劣化でひどくなるとターンテーブルの金属音が気になります。私はイヤホン用のイヤホンゴムを埋め込んでいます。最近ローディングの調子が悪く2台あるPL-88FSのゴムベルトを替えた時にゴムブッシュも入れ替えました。
by Lancelot (2019-10-15 15:32)